phoernianのブログ

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【モンスト】激しく貫くSSの多段ヒットを狙うための考察を供養した記事

 記事の内容は考察した末に成し遂げられなかった過程を闇に消し去るのも徒労感がでてしんどいので情報として残すことで後進に丸投げする託すものです。考察・検証の過程やその副産物をチラ見する程度の意識で読んでいただけるとたすかります。

 

 

1.仮定を考える ~多段ヒットは意識して狙えるのでは?~

 古の時代に貫通タイプについての動画を投稿したことがあるが、その中に多段ヒットの原理についても触れていた。当時(動画投稿日は2016/07/09)の時点で頭の中にぼんやりと発想はあったものの、特に実用化しようとは考えていなかった。

 当時はヒットストップのブームがあってマッチショットの原理などを色々調べていた時期だった。貫通タイプが多段ヒットできたところでマッチショット等と比べたらダメージの増加量など元の威力に毛が生えた程度なので多段ヒット自体の価値が低かった。(ただ、意図的に多段ヒットが回避できたらいいなあくらいの認識はあった。)

 

■多段ヒットの原理

 こんな辺境にくるストライカーなら知ってる人の割合多そうだから過去動画のスクショ流用して適当に解説するぞ

 

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モンストの敵は直殴りを食らうと当たり判定の位置が少しずれる。反射と貫通だと同じ当たり方をしてもヒットバックする方向は違うが、貫通はキャラの進行方向に向かってヒットバックを起こす。 

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キャラの動きをコマ送りでみていった時に初撃が判定の輪郭ぎりぎりの部分だった場合、ヒットバックで敵が動いた時にキャラがまた判定の外に戻ってしまう。次のコマでもう一度敵にヒットするため、多段ヒットが生じる。

 

 具体的な数字をあげて例えてみよう。パワー型の貫通タイプで、移動速度はフレーム毎に30ピクセル(フレーム≒コマ送りした時の1枚1枚のこと)のスピードで一定だとする。そして、ヒットバックでズレる距離は20pxだとしよう。敵にヒットしたときにキャラと敵の重なっている部分がギリギリの状態、1px分だけだったとする。

 パワー型の貫通タイプの減速率は50%なので、次のフレームではキャラは30×0.5=15px移動する。現在1+15=16px分めり込んでるが、ここでヒットバックによって20pxずれるので、敵から4px分離れてしまう。そして、次のフレームでまた15px分移動して敵にヒットする。

 ヒットバックした際に敵の判定から出ていればいいので最初のめりこみは最大3pxまで許容されるということがわかる。

 ということは、多段ヒットが許される許容値の範囲内でめりこむように調整すれば意図的に多段ヒットを狙えるのではないか?というのが発端である。ちなみに、仮定というのはこの多段ヒットの原理についてである。オチを先に書いておくと、この仮説の下で試したけどうまくいかなかったので、もしかして仮説が間違っているんじゃないか?という結論に達してしまった。

 

2.考察・検証の実用性 ~仮に可能だったとしても実用的か?~

 

youtu.be

 突然だけど、1年前に投稿したこの動画がすき。内容は特定の角度で弾くことによって同じルートをループし続けるショットが可能になるというものだ。イデアに限らずどこにでも使える技術なので暇な時見ていってほしいという宣伝

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 この発想も以前から多くの人が意識的かどうかにかかわらず使われていた。シンプルなものだと角撃ちとか菱形ループとかがそれに該当する。イデアのクエストではこの考えが非常に効果的であったので実用化に向けてテンプレ角度を洗い出したのだが、実戦で使った時に重大な問題点があった。その特定の角度をうまく作り出せない。

 どういう風に弾けばその角度になるのか目印も作ったのだが、指の腹で画面に触れるということは画面が指で隠れてしまうわけなので、どうしても誤差がでてしまう。4反射ループはともかく6反射以上のループとなると少しの誤差でもループが破綻してしまうので「実用性」を問われるとやや怪しいものになってしまった。指がボトルネックならassistive touchとかペンシルを使えばいいわけだけど、面白味がないので完

 

 閑話休題、多段ヒットについて激しく貫くSSに限定した場合、それを実用的範囲に収めることができるのだろうか?"厳密で"意図的な多段ヒットを操作するのに必要なのは、敵の当たり判定の座標、自キャラの座標、自キャラの速度データの3つである。

 

■敵の当たり判定の情報について

 主に判定輪郭の位置が知りたい。実用性を問われた際に、この技術を使うプレイヤー層はどこだろうと考えたら、だいたい高難易度周回組やスタジアム勢辺りだと思った(偏見)。特に後者は事前考察の比率が非常に高いので、彼らなら事前にステージ情報を洗い出しているので敵の座標も把握できるだろう(偏見というかスタジアム参入ハードルを無駄に上げてて迷惑までありそう)。

 

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画像は一例。ガイドを当てて敵を反射する点をいくつか見つけて、それを元に円を作図すると本体判定がわかる。弱点の位置は割と気合い。フィールド周辺の四角い赤枠とマリーダの本体判定を示す赤い円は自キャラの中心がそこにくると敵にヒットするという図になっている。

 というわけで時間がかかりつつも「敵の座標データ」については実用性の範囲内ということに。なお、オチを先に言うと以下略

 

■自キャラの座標

 敵の当たり判定の位置がわかれば、あとはどこの位置に自キャラがいれば多段ヒットが可能になるか。これに関しては割と無理ゲーだと思っていて、位置を把握するよりマッチショットやウインドなどで位置を無理やり固定するほうが簡単だと考えていた。

 ただ、その後に面白い発見があった。

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検証グループチャットでのスクショだが、貫通タイプに限りグラフの主線に対して誤差である点の散らばりが多すぎるという話。大雑把にまとめると貫通キャラは壁を反射するときに一度停止する特徴があるという会話。特にグラフの左側はわかりやすい形になっている(グラフはスピードが500のキャラにアフロブーストをかけて約2500ほどにしたときの速度グラフ)。

 壁で一度停止するということは、一時的にキャラの座標がそこの壁になるということで、これを使えば容易に位置を調整することができる。さきほど載せた画像をもう一度みてみよう。

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画像の青線は弱点に対してこのルートを通れば多段ヒットする座標になるということを示している。青線同士の細い隙間は多段ヒットが成功できる範囲。ちなみにこれはアンスリウムの速度データを元にしている。タケミカヅチでもほぼ差はない。が、超戦型にすると減速率が変化するので結構変わると思う。

 

 ところで、壁反射時に端数が切り落とされるなら初期位置に関わらず停止位置が収束しそうな気もするが、総移動距離は初期位置に関わらず同じになる。この辺りは切り落とされた端数による補正が後からかかるためなのだが、この補正に謎が多い。いずれにせよ、この補正は打ち出し直後にはあまり関係ないので今回は問題なさそう。

 

■自キャラの速度データ

 上にキャラの速度をグラフにした画像があったが、基本的な主線の形はどのキャラも変わりはない。

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 これはグラフの左上部分を拡大したもので、キャラを打ち出した直後の部分に相当する。移動時間の最初の1割部分は減速がほとんどなく、等速で動いていると考えてよい。つまり、激しく貫くSSの場合は打ち出し後すぐの1ヒットのみ考慮すればいいので、この初速の部分だけわかればいい。単純明快!

 

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 これはアンスリウムSSの打ち出し直後の速度データ。ピクセル数での表記だが、解像度は端末の種類によって変わってくるので個人の環境でしか使えない数字になる。ともかく、アプリケーションによる解析がうまくいってない部分(ゼロや小数点以下があるデータ)を除いて打ち出し直後の1割に当たる部分の速度の平均を取ればそこそこ正確な初速を計ることができる。今回は84.35とした。下のはこの結果をもとに作られた画像である。

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このようにスクリーンショットに重ねて位置関係を把握する。見た目は楽しそう。

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 以上の流れで必要なデータを得られる手段があることを確認した。

 

3.実際に試す ~総当たり編~

できなかった!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!うまくいかなかった1!!!!!なんでや!!!!!・・・・・・

 

■原因を考える

①敵の座標データが正しくなかった可能性

 そもそも敵の判定の輪郭の概念も、自キャラのサイズも、壁の位置もあんまりわかってないゲームなのでどこかで何かを間違えた可能性がある。ガイドもよくよくみると反射する部分の継ぎ目が不思議なことになっているので噛み合わせが悪かった可能性もあるし、単純に自分が根本的なミスをしていた可能性もある。なおモチベと時間が尽きたので再検証せずに供養という流れに。他人に厳しく自分に甘い

 

②ヒットバックのタイミングが定かではない可能性

 検証ではヒットした瞬間ではなく次のフレームでヒットバックしていたのでそれを考慮したが、事前に友情硬直を拾ったりしたら何か変わるのかもしれないと思った。上の円状に広がる図を作る前にざっくり書庫クエでアンスリウムを使いまわしていた時は割と多段ヒットが決まっていたので遊技場春風3のような更地では条件が違った可能性がある。

 

③そもそも多段ヒットが発生する余地がない・しないように修正されている

 モンスト隠居歴が長かったのでいつのまにかそうなっていたかもしれない(邪推)。

邪推はただの逃げなのでマジでカス、ということでタケミカ系統の激しく貫くSSは超減速といえど速度が上がるので1ヒット後もヒットバック距離を超える移動距離を進む可能性があったかもしれない。ちなみにアンスリウムは一度減速した後はおよそ6px/フレームの速度になる。

 ということでラミエル系統のSSで試した。神化ラミエルは速度が上がらない超減速貫通化なのでタケミカよりはやりやすいと思ったが、うまくいかない。

 本体判定に対しては結構多段ヒットを起こすのだが、弱点への多段が難しい。本体判定への多段が比較的簡単なのは弱点判定よりも奥にあるのでキャラから遠ざかりやすいためである。

 

4.破綻

 諦める。時には諦めも肝心。一番最初に手を付けた検証が速度についてだったので諦めるハードルが異様に高いせいでなかなか粘ってしまいがちだが、諦める。といってもこのテーマについても半年以上ウンウンうなっていたのでそろそろ刑期から解放されてもいいのでは?

 この半年が完全に徒労だったかというと、そうでもない。歴史の中で錬金術の実用化が叶わなかったがその副産物で当たらな科学的知見が多く見つかったように、寄り道部分で新しいことを発見することもある。多くは普通にモンストする上ではつまらない、役に立たないものだが、一つだけそれなりに需要がありそうなものを見つけたのでそれをここに記して終わる。

 

おまけ ~副産物編~

 

スムージング

 アイテムや地雷を取った時にキャラの動きは硬直する。実際の流れだとアイテムを取った次のフレームは普通に動き、その後数フレームは動きがとまるという処理になっている。

 この流れの中でアイテムを取った次のフレームでさらにアイテムを取るともう1フレーム動ける。なので1フレームごとにアイテムを取ると硬直するはずがずっと動き続ける。

 

 動画を見たほうがわかりやすいだろう。なぜこれが激しく貫くSSに関連したかはもう覚えてない。そういうこともある。

 このぬるぬる動く流れを個人的にスムージングと呼んでいる。昔にこのスムージングをみたときはぬるぬる気持ち悪くて面白い動きだなくらいの認識しかなかったが、よくみると壁反射に対して常にヒットストップを起こしているのだ。

 壁反射に対してHSをかけるというのはどういうことかというと、例えばアイテムを取ったときにAGBやAWの効果音が連続で鳴ったりする。HSというのはマッチショットに限らず色々なものにかけることができる。

 壁反射にHSをかけると壁反射音が連続で鳴るようになる。これがどういうことかというと、スムージングを使えば壁ドンSSで一反射だけで攻撃力を大幅に増加できるということだ。オシリスの超ADW+壁ドンSSがその例だ。

(そういえば壁ドンHSについてツイッターで検索したら敵と壁の間に挟まった状態で壁ドンSSを使うHSがひっかかりまくってもしかしてそっちの意味のほうが正しいのかもしれない)

 原理的にはアイテムを取った次のフレームで壁を反射すれば成功する。アイテムを取ったフレームで同時に壁反射をすると失敗する。いろいろシチュエーションを試した結果、硬直ならなんでもいいというわけでなかった。

 味方を触った時に一瞬止まる友情硬直では無理だった(加速の友情コンボなら可能)。敵にヒットした時の硬直はまだ試してない(というか記事書いてる時に思い出した)が、アポカリプスのボス1でティグノスがSSを使った時に壁反射にHSがかかったような話を何度か聞いたので可能性はありそう。地雷による硬直は可能。ハートやブーツによる硬直も可。超ADWは修正で弱化されたが不可ではない。超AGBは試してないけど多分いける。

 興味深いことに超スピード型による加速では壁反射にHSをかけることができなかった。超戦型張飛にロマンがありすぎて手持ちの張飛を全て超戦型にしたのが裏目にでてしまった。超スピード型の加速による硬直がダメなので、アイテムを同時にとっても不可能だった。考えられる原因として、

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マルス!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

(って思ったけど超スピード型の加速って壁を触るのと同じタイミングで加速するから無理になってそう。なので角際などで加速しつつもう一度壁に触れたらうまく行く可能性がある?)

 

 

雑記:本記事に関して情報提供があれば助かります。多分ツイッターでリプライを送る形でやり取りするのが丸そう。それからモンストのよくわからない挙動を集めてみたいんですけど、何かいい方法ありませんかね?

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昔こんなことやってたけど今は調べるモチベがでるか怪しすぎるので申し訳なさがあるわね