phoernianのブログ

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2021年夏休みアレンジ祭に参加しましたレポート ~"朝起きたら俺の曲のアレンジができていた"疑似体験~

どうもAさん枠のフェニです 思ったよりものすごく楽しかったので書きます

まだアレンジ祭終わってないけどね

 

アレンジ祭とは

twipla.jp

簡単にまとめると、

①オリジナル曲を作る

②自分の曲が参加者の中からランダムに選ばれて渡される

③他の参加者から自分宛に曲が送られてきているのでアレンジする

ライブ配信で原曲とアレンジがお披露目される

みたいな流れです。たぶん全曲配信終了したら音源配布もある。

 

 曲のレギュレーションは目安90秒以内であること、あとはお決まりの規制ワード・差別表現云々についてを除けば特に縛りはなく、かなり自由度が広めとなっている。

 原曲についてはアレンジがしやすいようにメロディがあること、ドとド#の間の音程を当然のように使うなとか(微分音というらしい)、アレンジャーへの気配りもあるので敷居が低く初心者でも参加しやすい。ということだったので初心者の自分は告知ツイートを見た時点で即参加を決めた。

 ちなみに、原曲ではなくアレンジについては上記の縛りはない。微分音もOKだしラジオなんかでもいいとか。参加した時点では言うてそんなことするやつおらんやろwwwって思ってました。参加した時点ではね…。

 

 ついでだが、アレンジ祭に参加する際にフォロワー1名を勧誘し無理やり参加させた。いつもなら「もし一緒に出てくれるなら参加する勇気が出ると思うんだ・・・・・・・・・」とかいう弱気ぶりをいかんなく発揮するところだったが、すでに参加登録を済ませていたので脅すしかなかった。

 

 「こんな面白い企画に乗らない理由ないだろ!!!!!来な・・・・・・このビッグウェーブに・・・・・・・」

 

アレンジされたい欲

 ではなぜ今回は即決で参加を決めるほど意欲があったかというと、ひそかににじみ出るアレンジされたい欲があったからだ。

 大昔、KORG Gadgetユーザー限定のコンピのようなものがあって、そこに参加した際にアレンジをしてくださった方がいて、自分の構想は良いが実体化が下手という状態に対してアレンジという手段で実体化がお上手な楽曲が生まれて感動した記憶が残っている。この曲を聴くといつか自分がシンセの扱いがうまくなってこんな曲を作れるようになれるんだろうな……という期待を持たせてくれる。自分の曲のアレンジというのは、他人との感性との融合作品という面が一番強いが、自分にとってはこういう精神安定剤にもなってくれるのだ。

 あと、マジカルチェンジコンピという企画のCDを持っているのだが、これも純粋に面白そうと思っていたり。

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マジカルチェンジコンピ!!3

 

 そんなこんなな状態で偶然タイムラインに流れてきたアレンジ祭の告知…乗るしかない……。

 

自己紹介を忘れていたね

DTM歴は5年くらい前から曲を作れるようになった記憶。

 KORG GadgetというiOSアプリでスマホDTMができるというもの。ガレージバンドでよくね?って思うけど、アレは使い方がよくわからなかった。自由度が高いからというって初手で鳥取砂丘並みに何もないところに放り出すのはDAWのよくないところだよ。(Reaperとかもよくわからなくて投げた記憶がある)。セールで2400円くらい。

 音楽自体の経験に関しては、楽器経験ない、音ゲーもやったことない、そもそも歌を歌えない

とさんざんな有様。「DTM簡単だよ~^^」に関しては確かに近年の敷居の低さは驚くべきことで、実際にそのおかげでDTMerが氾濫している状況だが、それでも簡単という言葉の前提には「吹奏楽部部員・ピアノ教室に通っていた・バンド組んだことがある・音ゲー常連・親がマイケルジャクソン」といった言葉が隠れていることを当時知った。

 そんなこんなでも地道に勉強を続けたりフォロワーにアドバイスをいただいたりとでナメクジのごとくスピードでそれなりに上達していった。いまだに五線譜が読めないしC7の7はCから2度低いのか3度低いのかわかってないしマイナースケール以外使ったことないしシンセはほとんどプリセットそのまま使ってるしとめちゃくちゃだが自分で聴いて満足できる自給自足状態にはたどり着いた。そして自給自足しているのに外部から供給を得たいと渇望するくらいにはDTMの欲があったことも確か。

 書いてて思ったけど結局アレンジされるから初心者でもOKと解釈していたが、アレンジする側に回った時は普通にアウトだったのでは・・・・・・・・・・・・・?????

 

アレンジ祭開始 ~原曲制作ターム~

 スケジュール管理が適当すぎるのでRTA in Japanと丸被りして困ることになっていたので期間前に原曲の9割くらいまで進捗を進めるズルをしていた。み、未公開だからいいですよね……。イベントに提出するということで細かい部分の修正をチマチマと続けていたら提出が締め切り1日前になった。期間前に進捗を上げた意味とは?

 曲は後で張り付けるアーカイブで確認していただけると助かるが、タイトルは『遠くて近いGalaxyへの追悼』。遠くて近い銀河とは、文字通り宇宙と地上はありえんくらい距離があるが、手で円を作ってその中に星々を収めることができるくらいには近い距離間という浮遊感を込めた。銀河への追悼は、ノスタルジーっぽさを込めて。あと銀河っていうのは……ローリングスフィアなわけで……追悼……。

ギャラクシーが英語なのは最近Galaxyに機種変更したのでそれに若干釣られた。(ここフラグです)

 クオリティで打ち負けることは自明なのでせめて自分らしさを前面に打ち出して自己紹介ができるとギリギリ大丈夫かなと思って作った。その自分らしさだが、特にジャンルを意識して作ったことがないというかジャンルの判断ができないので要素として「ノスタルジー」、「浮遊感」を意識した。意識するといってもどうすればこうなるかわからないので言語化できないし、いつも通り作れば勝手に自分らしさはでてくるので結局普段とやること変わらないのでは??

 バッキングっていうのかわからないけど左右でピコピコ鳴っているチプツンがお気に入り。最後のフィルターフェードアウトでこの音だけそのままなのもお気に入り。

 

アレンジ祭経過 ~アレンジ制作ターム~

 無事原曲を作り終え、無事RiJも終了したので十分時間はある。ある程度わからない曲があってもなんとかなるだろうと思いつつ担当曲を確認。タイトルは『MITSU』。ゴリゴリなメタルだった。

 メタル系は以前聴いていた時期があったし意味不明コードが登場するジャンルというわけでもないので楽にアレンジできるなと思ってアレンジ作業開始。しかし思ったよりやりにくい。

 いままでアレンジをしたことは結構あるが、メタルのアレンジは初めてだ。特にMITSUみたいな曲に色濃くでていたのが、曲の主役がメロディなどではなく楽器自身。シンプルなメロディラインは超絶力強い足立区ギターの凶悪さを押し出してきたが、自分の手持ちの音源と技術ではナメクジのごとく貧弱だったのでどうも迫力がでない。しかも途中のアルペジオゾーンがBPM220で32分の連打なので耳コピもできないし支援ツールを使ってもノイズに紛れ込んでしまってわからない。リズムもドラムが凶悪すぎてタイトル通りMITSU状態だし、原曲から拝借できるのは最初と終盤のメロだけだった。

 原曲を活かす技術がないのならアレンジ技術で頑張るしかない。とりあえず頭の中では同じメロディを当然のように繰り返す権利を貰えるので転調させることは確定していた。F#mキーが好きなので試しに変えてみたら普通に明るい感じになってくれたので、もしかしたら自分が普段やっている曲調に寄せていくことに。イメージとしては凶悪さのある原曲を引き継ぎつつグラデーション状に綺麗に雰囲気にひっくり返していく感じで進めていった。

 タイトルはそもそも新しくつけることを考えていかなったので適当に『Alter MITSU』に。読みも入力する必要があったのでオルタミッツって書いた。MITSUってたぶんそういう意味なんだろうなって思ったけどあまりその手の話題は表面化すらしたくないタイプなのでややずらした。

 

アレンジ祭制作終了 ~視聴配信ターム~

 全員の曲のセットが集まったのでお披露目へ。173組という異様な数のアレンジがあるので5日間に分けてライブ配信することに。いや多いな???????

 

Day1

 初日は自分の出番なし。他の参加者の曲を聴きながら雰囲気を確認することに。イベント概要に初心者でも全然OKです。楽しければいいんです。とか書いてあったのをうのみにしたけどさすがに大半はプロもしくはそれに準ずる人だろうと思っていたら10割くらいそうだったので帰りたくなった。けどこれ聴いたらちょっと元気でた。

youtu.be

 Uplifting Tranceは大好物なので超超超良ですね。アレンジサイドは……は赦された感じを得られる(?)

 

Day2

 2日目も出番はなし。しかし強制参加拉致させたフォロワーが2日目に割り当てられていたので一緒に通話しながらみることに。

youtu.be

 夕灯人(タビビト)が今回の拉致被害者です。もとからジャズ系の曲を作っている人だが、こういう大人の雰囲気は自分は真似できないのですごいな~~とは思います(知らない分野なので技術的なコメントができない)

 彼の原曲着弾先が……草です。1日目にもあったのでうすうす感づいてきていたけど自由すぎる参加ルールでここまで自由にする人いるんだな……って思った。そしてこの時にはまだこれが手ぬるいレベルであることを知らなかったのである。

 

Day3

 

 ついに出番が。もともと緊張にはめちゃくちゃ弱いタイプなので永久に腹を痛めながら視聴。カスなので自分みたいな初心者おらんかな~って探索しつつ見てたけどいない。ネタ枠を見れば落ち着くかなと思ったけど基本的に技量を持て余してる猛者が遊び始めるので全然落ち着かないしそもそも真面目勢が多い。

 

youtu.be

ここの原曲一生意味不明だったので見てない人は絶対見てください。いや・・・・なんで????

 めちゃくちゃ関係ないことを書くけど、今回楽曲の提出はMP3と指定されていたが自分のスマホDTM環境ではWAVでしか書き出せなかったのでちょっと苦労した。けれどもこれは…音声ファイルですらないな?

 

 

youtu.be

 

 なんとオペラでの参加。そもそもオペラってDTMで作れるものだと思っていなかったのでその時点でめちゃくちゃ驚いた。これも猛者の持て余す技量による(歌詞が)ネタ枠か…いうほどネタか…?普通に本気と書いてマジと読むほうでは????

 しかもこのアレンジがラップという。アレンジ祭は奇特な方での多様性をよくみてきた(失礼)けど、ここで参加者の幅がマジでめちゃくちゃに広いなと大層に関心した。そして、このアレンジャー、なぜか配信開始前に突然自分のツイッターの通知欄に登場してきた人だな?もしや…。

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ウオオオオオオオオオオオオオオ俺の出番がくる!!!!!!!!!!!!

(ここで勢いを一度逸らしますがラップアレンジで返した人、今回が初ラップだそうです。オペラに返すならラップがいいかな~ってことで作ったらしいけど、いやフットワークの軽さがすごいな????)

 

youtu.be

 

 それから自分の曲の出番だが、どういう曲かはすでに知っているので、心待ちにしているのは曲への反応だ。アレンジ祭の参加しているDTMerがそれなりに視聴しているので同接はそれなりにあるしコメントの流れも途切れない程度には続いている。自分は認められるのかという期待と無反応だったりお世辞がきたらどうしようかという不安が入り混じる。

 

ものすごく温かかった・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 めちゃくちゃよかった……。特にコメントする人がDTMerだからか、具体的な部分を指していいねいいねって言ってもらえる……。自分自身が推している部分を褒められると当然嬉しいし、気づかない部分も取り上げてくれるとそうなのか!!!という新しい発見もある。例としてはベースの扱い方にいいアイデアがなかったのでいつも及第点に持っていくのすら苦戦していたが、こういうベースも受け入れられるんだな……という気づきを得た。嬉しい。

 kawaiiって結構言われたけどそうなのか……?ってなっているMITSUからの展開を考えたらたぶん(Aさん的な)kawaii感じがあるんだろうけど、どうなんだろうか…?kawaiiというジャンルの理解がないから判断しかねるけど、たぶんチップチューンの要素を指されていそう。

ちなみにAさんBさんの話はこちら

 原曲着弾先は\うにPON/さん。Galaxyがマジで機種名として扱われる暑い展開に…!

アレンジ先はジャズっぽいボサノバっぽい曲。好みである切ない感じを残しつつ平和な雰囲気の演出。すごすぎる。老後はこの曲を聴いて暮らしていたい……。ものすごく私的なことを書くけど、自分でもこういう曲風作りたいけど生楽器を扱えないからだめなんだよな・・・・・・!

 ここで前に書いた「自給自足状態で外部からも供給を渇望する」ことに関して完全にマッチポンプしているんだよな!この表現が俺ができうるアレンジ曲への最大の謝辞だ・・・!例によって通話しながら聴いていたけど泣きそうになったのでマイクをミュートにしたという噂もある。

 \うにPON/さんの原曲は先ほどの平穏な雰囲気から一転してアッツイ曲。曲の幅が広い……。

 

Day4、Day5はまだなので終わり!

 

参加してよかった

 作曲スランプ状態だったけどアレンジで試行錯誤して、いろんな人の曲を聴いて、褒められてアレンジしていただいて……って感じで"DTM続けてきて良かった"…!という感覚がずっと身体に残っている。ガンに効くのと同じくらいすごい効果だ……。

 夏アレ効果がどれくらいかというと、突然作曲インスピレーションに襲われて日曜日が丸一日潰れたというくらいです。せっかくなので聴いてください

soundcloud.com

 他人の曲の影響を受けたのか、あるいは曲作りはもっと自由であるべきだと気づいたのか、いままでやってこなかったもの、曲作りの中でタブーと言われがちなこと、いろいろなものを混ぜ込みつつ自分らしい浮遊感とノスタルジーで仕上げた感じです。お風呂リバーブはさすがに厳しかったか?とは思うけどまた新しい自分の曲に出会えて圧倒的感謝。創作活動はイラストとか他の分野もやっているけど、音楽活動だけ(他人からの評価と比較して)自己評価が圧倒的に高いのでそんな自分大好き人間向けの新しい供給のベースとなってくれた夏アレには本当に感謝しかありません。参加者すごい多いのに仕事は丁寧だし配信カードに丁寧にツイッターリンク用QRコードとか添付したり地雷曲に事務的に対応したりと本当にお疲れ様です…!!って思います。

 

(追記)

自己肯定感の獲得と創作モチベーションの刺激、そして作品完成からつながって(自他問わず)評価を得て自己肯定感を獲得…の良いループの実感。

 

 ブログ書いてる時点ではまだ2日間残っていますがすごい楽しみにしています。それなら過去の視聴配信を見たらいいじゃないってなりますが、自分の新曲を永久にループ再生しているので無理です!!!!!!(自己評価が異常に高いので)

 

 ところでDTMやってないフォロワーに面白かったシーンだけ見せたんですけど結構興味もってくれました。特にオペラ&ラップの組み合わせが良かったそうで、DTMer以外でも見てて楽しいみたいなのでぜひいろんな人に見てほしいなと思ってます。

 それからDTMやってるそこのフォロワー!!次回のアレンジ祭に、出よう!!!!!